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源氏物語中詩歌收集

第壹話:

春の野に若菜つまむと こしものを 散りかふ花に道は惑ひぬ

春之田野 擷若葉而歸者 落花滿色 而感前路

春野之中,采擷若葉而來,散花遍地,不識歸路。

(古今和歌集,卷二 春歌下 紀貫之 寬平帝時後宮歌會時作)

第二話:

天の原ふみとどろかし なる神も 思ふなかをばさくるものかは

天之壤間 假雷神叱咤 亦難了思緒

望寥廓,聽驚雷,天音貫耳,縱天雷難阻斷,念彼此,厚誼永存。

接天之原,縱有雷神馳騁,難斷相思。

(古今和歌集,卷十四,戀歌四,作者:不詳)

第三話:

人を思ふ 心は我に あらねばや 身の惑ふだに 知られざるらむ

念君切切 吾心隨往 惟吾身而 了知吾情

思君戀君,忘我隨去,奈何身不遂心,空往孤心對流去 。

吾心非汝心,所感兩相異,日暮歸途窮,欲告亦無力。

(古今和歌集,卷十壹,戀歌壹)

第四話:

しひて行く 人をとどめむ 桜花 いづれを道と 惑ふまで散れ

櫻落散無痕 何處覓芳蹤 君心離意絕 折柳送君行

櫻花徒散盡,不見君歸路。君離意已決,相送空折柳。

君是強行人,櫻花留得住。落花速速飛,處處迷歸路。

(古今和歌集,卷八,離別歌)

第五話:

桜色に 衣は深く 染めて著む 花の散りなむ のちの形見に

衣成春已暮 繁花惹羅裙 獨對空枝 著衣憶盛景 奈春去無歸

猶似盛開時 雖然花落後 花衣引舊思 深染櫻花色

羅衣新成春已暮,壹群花繁,獨對空枝樹,撫衣遙憶盛時景, 奈何春歸無覓處。

(古今和歌集,巻壹 春歌上,作者:紀有朋)

第六話:

はちす葉の にごりにしまぬ 心もて 何かは露を 珠とあざむく

素蓮出淤 而不染汙 冰肌白玉且帶露 原是欺人垂憐惜

蓮葉素心真,汙泥不染塵,露珠作白玉,何故也欺人。

(古今和歌集,卷三,夏歌,作者:僧正遍照)

第七話:

桜花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 浪ぞたちける

風卷花飛散 余力尚有閑 明空無水潺 亂花自飄零

憔悴芳菲,零落隨風覓歸土,東風不盡,又楊花浪舞。

風起櫻花落,徐風尚遙威。空中無水往,偏有亂花飛。

(古今和歌集,卷二,春歌下,作者:紀貫之)

第八話:

我が宿の 花ふみしだく とりうたむ 野はなければや ここにしもくる

飛鳥來借宿 踩踐龍膽花 緣來彈之酷 來此本無家

有鳥來投宿,踏傷龍膽花。彈之何太酷,來此緣無家。

庭院依舊好春光,驅雀護群芳。疑是墻外原野,已綠盛紅傷.

(古今和歌集,卷十,物名,作者:紀友則)

第九話:

命やは なにぞは露の あだものを あふにしかへば 惜しからなくに

生命如朝露 無常又短暫 相逢若可換 又有何稀奇

生命空朝露,何如戀愛奇,相逢如可換,壹死又何辭。

(古今和歌集,卷十二,戀歌二,作者:紀友則)

第十話:

春ごとに 花のさかりは ありなめど あひ見むことは 命なりけり

春曉花倍期,花容展盛顏。來年再見否,誰能知幾何 。

年後歲,百花爭艷春光媚,明年和春往否,惟有天能道 。

(古今和歌集,卷二,春歌二,作者:不詳)

十壹話:

かきくらす 心の暗に 惑ひにき 夢うつつとは 世人さだめよ

此心終夜暗,迷惑不知情。是夢還非夢,人間有定評。

花期蕭蕭,心愁暗郁,謂幻實爾,人之命爾。

(古今和歌集,卷十三,戀歌三,作者:在原業平)

十二話:

風の上に ありかさだめぬ 塵の身は ゆくへも知らず なりぬべらなり

風吹居無所,吾身如塵土。前途兩茫茫,不知何去處。

檀行於風,塵泊無居所,何往罔知,抑不如此 。

(古今和歌集,卷十八,雜歌下,作者:不詳)

十三話:

かぎりなき 君がためにと 折る花は 時しもわかぬ ものにぞありける

庭院點點紅,無意為君折。誰道此花兒,春綻冬不謝。

綿綿無止境,甘為汝摘花,時變亦無關,任時花怒放。

(古今和歌集,卷十七,雜歌上,作者:不詳)

かぎりなき 君がためにと 折る花は 時しもわかぬ ものにぞありける

十四話:

よるべなみ 身をこそ遠く へだてつれ 心は君が 影となりにき

非物寄身所 身遠汝相隔 隨讓吾心 為汝影乎

相思無所寄,只身在遠方。此心飛作影,日日在君旁。

欲寄無從寄,只身隔遠方,此心飛作影,日日在君旁。

(古今和歌集,戀歌三,無題,作者:不詳)

十五話:

うれしきを 何につつまむ 唐衣 袂ゆたかに たてと言はましを

如斯之悅 何物以覆之 錦匿甚多琪 不羈言泛泛

我心無限喜,奈何莫能留。願能展衣袂,飄飄何所謂。

(古今和歌集,卷十七,雜歌上,作者:不詳)

十六話:

深草の 野辺の桜し 心あらば 今年ばかりは 墨染めに咲け

深草山含櫻 可否恤吾傷 但求汝今年 能以墨黛放

深草野邊櫻,今年應有情。花開都黑色,喪服墨磨成。

(古今和歌集,哀傷歌,作者:上野岑雄)

十七話:

夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ

夏宵意正濃 不覺曦已至 縱遁雲深處 月欲何處宿

夏夜尚深夜,天明早已經。雲間何處隱,曉月已無形。

(古今和歌集,卷三,夏歌,作者:清原深養父)

十八話:

春霞 たなびく山の 桜花 見れどもあかぬ 君にもあるかな

春霞氤氳山櫻盛 相看兩不厭 汝亦娉婷爛漫中

閑適若春霞,山櫻開似玉。見花如見君,歲久不知足。

(古今和歌集,卷十四,戀歌四,作者:紀友則)

十九話:

山高み 下ゆく水の 下にのみ 流れて戀ひむ 戀は死ぬとも

山高水流長,綿綿如斯夫。但能如是,縱情深徹骨暗藏。

流水高山出,壹心往下流,寸表存戀意,也自永悠悠。

(古今和歌集,卷十壹,戀歌,無題,作者:不詳)

二十話:

大空を 照りゆく月し 清ければ 雲隠せども 光けなくに

冷月蒼穹照 泠冽似水柔 浮雲層疊亦 難隱清輝舊

明月當空照,清潤似白玉。雲深難掩藏,尤可見銀光。

(古今和歌集,卷十七,雜歌上,作者:尼敬信)

大空を 照りゆく月し 清ければ 雲隠せども 光けなくに

二十壹話:

宵の間も はかなく見ゆる 夏蟲に 惑ひまされる 戀もするかな

寂寥夏夜長長,媚惑螢火點點。渺渺茫茫莫非,夏蟲紛飛亂愛。

不見飛蛾事,徒然夜撲燈,此身迷惑甚,戀意枉加增。

(古今和歌集,卷十二,戀歌二,答詩,作者:紀友則)

二十二話:

身を舍てて ゆきやしにけむ 思ふより 外なるものは 心なりけり

身欲孤行,所念甚是。不由己不由己,只是當時惘然矣。

魂似已離休,遠去莫能追。所言非所思,言也難達意。

(古今和歌集,卷十八,雜歌下,作者:凡河內躬恒)

二十三話:

戀せじと みたらし川に せしみそぎ 神はうけずぞ なりにけらしも

情愫千千應已了,道是被契川上。難斷還亂,縱神不欲我還

從今無所戀,禦手洗川來。川水將身洗,神靈允諾哉

(古今和歌集,卷十壹,戀歌壹,作者不詳)

二十四話:

戀しきに 命をかふる ものならば 死にはやすくぞ あるべかりける

夢縈此情魂牽,難忘不思量。倘若壹殆以易,天上人間。

(古今和歌集,卷十壹,戀歌壹,作者:不詳)

二十五話:

命だに 心にかなふ ものならば なにか別れの かなしからまし

爛漫四時中 人去無不空留 壹個別字了得時 淒淒慘慘戚戚否

萬事皆由命,此心總聽天。今朝離別後,慎莫動哀弦

(古今和歌集,卷八,離別歌,作者:白女)

二十六話:

我が戀は ゆくへも知らず はてもなし あふをかぎりと 思ふばかりぞ

我心之所戀,未知往何方。此途無窮盡,惟知逢時終

(古今和歌集,卷十二,戀歌二,作者:凡河內躬恒)