__助動__
(活用は形容詞型) ラ変以外の動詞型活用の終止形、ラ変活用の連體形に付く。個々の主観を超えた理のあることを納得して下す判斷であることを示す。口語では、論理的な固い感じの文章や慣用的な表現で用いられる。
__當然の意。
__…するのがよい。萬葉集3「験しるしなき物を思はずは壹壞ひとつきの濁れる酒を飲むべくあるらし」。「口は慎むべきだ」
__…するはずだ。源氏物語夕顏「禦車入るべき門はさしたりければ」。「來るべき人が來る」
__…しなければならない。竹取物語「物言ひおくべきことありけり」。「後生畏おそるべし」
__確実な推量の意。
__きっと…するだろう。…するに違いない。允恭紀「わが背子が來べき宵なりささがねの蜘蛛の行ひ今宵しるしも」。萬葉集5「妹が見しあふちの花は散りぬべし吾が泣く涙未だ乾なくに」。源氏物語桐壺「人のもてなやみぐさになりて、楊貴妃のためしも引き出でつべうなりゆくに」。「明日は晴天なるべし」
__…するらしい。源氏物語帚木「まろは端に寢侍らむ、あな苦しとて、火かかげなどすべし」
__…する予定だ。源氏物語桐壺「けふ始むべき祈禱ども」。徒然草「明日は遠國へ赴くべし」
__話し手の動作に付いて、意誌?決意を表す。必ず…しよう。…するつもりだ。源氏物語椎本「おとどもかへさの禦迎へに參り給ふべく思したるを」。平家物語11「義経が勲功の賞に申しかへて禦命ばかりは助け參らせ候ふべし」
__可能の意。…することができそうだ。萬葉集10「相見とも思ひすぐべき戀にあらなくに」。続後撰和歌集春「若菜つむべく野はなりにけり」。「期待にこたえるべく努力する」
__命令の意。…せねばならない。萬葉集19「ますらをは名をし立つべし」。竹取物語「今金五十両給はるべし」。「全員もれなく參加すべし」
(活用)○/べく/べし/べき/べけれ/○
PS:在現代日語中,「べし」的連體形「べき」結合斷定助動詞「だ」,形成了新的形容動詞活用形的助動詞「べきだ」。廣辭苑裏解釋的是這個助動詞的古語詞源「べし」。