散る花を愛でるように
衰える自分を愛でることは
出來ない
腐る花を淡々と舍てるように
壊れてく自分を舍てることも
私はこの心身を
飾れず
見舍てられずに
死までの道をただ壹途に延ばしていく
だから
私は花ではないのだから
だから
花のように愛でないでください
ゆっくり止まっていく時間と
繰り返される変化の中で
私は目の前の全てを
飾ったり
見舍てたりしながら
死までの道をただ漠然と延ばしていく
それでも
止まらず進み続ける私を
それでも
どうか視線から外さないでください
<秋>
欠けた月は 目を惑わし
透けた風が 顏を撫でる
いまや蟬の 殼は消えて
いずれ蟲の 聲が伝わる
確かに秋は 訪れていて
靜かに夏が 過ぎていく
転がる光りは 影を生み
広がる燈りが 影を愈す
<君に送りたい>
ここではない
どこかへ行こうと
風を待つ君
君を飛ばしてくれる風は
なかなか気に入ることが出來なくて
待つだけの
壹人ぼっちの屋上
君はどこへ行きたいのですか
君はどこに居たくないのですか
風が吹いたその先に
何が待っていてもかまわない
そんな君に贈りたくなる
君を祈る心を
君を待つ家を
どこでもない
ここに
どこでもない
ここに
君の居場所は
ゼロではないのだと
君に贈りたい